CPI、PPIの過去データとS&P500調整局面の影響

経済動向

2025年3月10日から14日までの経済指標で特筆すべきイベントは、CPI(消費者物価指数)とPPI(生産者物価指数)の発表、さらにS&P500が最高値から一時10%以上下落した調整局面の突入です。

CPIとPPIとは?

  • CPIは、消費者が購入する商品の価格変動を追跡する指標で、インフレの度合いを測る重要なデータです。
  • PPIは、生産者が受ける価格の変動を示す指標で、企業のコスト増加が消費者物価にどう影響するかを示します。

 いずれの指標も製品の価格に関する指標であり、インフレ率が高くなるとFRBは利下げをしにくくなり、経済に悪影響が出ます。

CPI/PPIの過去半年の推移

  • CPIの過去半年分の結果
    • 先月比では、消費者物価の上昇が続いており、前年比も同様に高い数字を記録しています。これにより、物価の上昇圧力が続いていることがわかります。
    • 過去6か月間のデータを確認すると、CIPは全体的に上昇傾向にあり、特に食料品やエネルギーが影響を与えています
発表日前年比予想
2025年3月2.80%2.90%
2025年2月3.00%2.90%
2025年1月2.90%2.90%
2024年12月2.70%2.70%
2024年11月2.60%2.60%
2024年10月2.40%2.30%
  • PPIの過去半年分の結果
    • 生産者物価指数も、先月比および前年比で上昇しており、企業のコストが増加しています。これが消費者価格にも影響を与える可能性があります。
    • 特に、製造業やエネルギー分野でのコスト上昇が目立っており、今後の経済に対する影響が懸念されます。
発表日前年比予想
2025年3月3.20%3.70%
2025年2月3.50%3.50%
2025年1月3.30%3.00%
2024年12月3.00%2.60%
2024年11月2.40%1.90%
2024年10月1.80%1.90%

上記の結果にはアメリカ政府が進めている関税の結果が反映されていないため、今後物価上昇は加速すると考えられます。

S&P500の調整局面入り

S&P500は高値から一時10%以上の調整局面に入りました。これは、過去の急激な上昇に対する調整として年に1回程度発生します。今回の調整により一時的な反発が考えられますが、9.2兆ドル分の米国債の借り換えが控えていることを考慮すると更なる下落が想定されます。

結論

CPIとPPIのデータはインフレ動向を示す重要な指標であり今回の結果からインフレ傾向にあることが読み取れます。また、S&P500の調整局面入りしたことから一時的な反発はありますが、反発後に更なる下落のリスクがあります。景気後退と物価高が同時に発生するスタグフレーションのリスクもあるため市場の動向は注視していきましょう。

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